書評

教養とはなにか?!ブレない自分の作り方<リーダーの教養書>

「リーダーの教養書」
著;佐々木紀彦(代表)

昨今「教養」が小さなブームとなっていますが、「教養」とは具体的に何なのか。なぜ必要なのか。
そんなことが題材にされたビジネス本です。

 

教養が大きな差を生み出す

「なぜ日本のエリートは、米国のエリートに勝てないのか という議論がしばしば成されるようだが、その暫定的な答えは教養の差だ。」
冒頭こんな一節で始まります。
この本では、米国製エリートと日本製エリートを引き合いに教養の必然性が記述されています。

 

ここでは教養とは普遍的な知恵であるが、この教養を身につけているかどうかで「自分が関わっている事象について、自分が自由に考えるための基盤があるかどうか」が決まってくるというものだと筆者は言います。

日本の高校教育は世界においてもトップクラスにも関わらず、そこを境に大学教育やビジネスの世界において各国に大きく遅れを取っている。
一体なぜなのか?

 

そういったことも教養の差が原因の一つであるようです。

 

本書の冒頭では「教養とはなにか」「どういったことをもたらしてくれるか」について言及されています。
また本書は、歴史、哲学、生物学、経済学、宗教 etc…
などといった各専門分野のエキスパートが「学ぶべき教養」の本を紹介するという構成になっているので、その中でも印象に残った事象をいくつか紹介したいと思います。

 

専門家が語る教養という普遍的な知恵

「品がある」の一定義は「欲望への速度が遅いこと」

<楠木建 氏>

品格教養 は言葉として近しいものがある。
そして共通して言えるのが、目の前の利益や単発的な言葉によって決断を下さないということだ。

本書では「物事の抽象度をあげる」や「思考の汎用性を高める」と表現していますが、要するに俯瞰して全体を把握し、本質を捉えた上で決断を下せることが結果的に、欲望への速度を抑えているのだと説明しています。

 

物事を抽象度をあげて捉えられることで、その因果関係をパターン化して蓄積でき、俗に言う「ブレない人」として決断を下せるようになるという理論です。

 

楠木氏は「経営と教養」のプロフェッショナルですが、「教養とは、知識や情報をただ幅広く集めることではない。スポーツでいうと足腰であるように、物事思考するための基軸こそが実用的な教養と言えるのだ。」と語ります。

 

彼の推薦本は、歴史に基づいた特定の人物について書かれたモノも多く、中には「ヒトラー」や、浮世草子を描いた「井原西鶴」らを題材としたものもあります。

 

本は圧倒的にコストパフォーマンスが高い

出口治明 氏
人間が賢くなるためには、 が最も大事

これだけでもとても共感できるのですが、本は特にコストに対しての効率が高いという。

時間も価格も考え方も選べて、それでいて様々な分野のエキスパートの追体験ができるのだから、これだけテクノロジーが発達した現代においても大変貴重な存在と言えるでしょう。

 

代表著者である佐々木氏も出口氏同様こう語ります。

佐々木紀彦 氏

何か好きなことを極めようと思うなら、まずはその分野の本を60冊程度読破することから始めて見てはいかがだろうか。

本は時間的、経済的な縛りがあってもほとんどの人が気軽に手にすることができる言わば魔法のようなものです。
教養を身に付け、自らの強みと組み合わせることで実用としての教養となるでしょう。

 

経験を交えて感じる教養の差

私自身も経験がありますが、外国の方(特に欧米諸国人)との会話でしばしばこんなことを聞かれます。
日本の文化や歴史について教えてくれ!」とか、「天皇制ってどんなもの?」とか、「尊敬する経営者は?

 

当然日常的にそんなことを議論することがないので、意表を突かれました。
しかし彼らとしては、自国の歴史や成り立ち文化や哲学 など一般教養として高度な学びを取り入れてるため、そういった背景知識の上で持論を展開することが当然なんです。

 

これに対して日本人は、目の前の仕事や短期的な利益などに執着しすぎるが故に「ジャンクフードとしての知」が広く定着している傾向がみられます。

 

毎朝のニュース番組でさえバラエティ化していますよね。
不倫や殺人事件、国会の不祥事や豪邸拝見や宝くじ情報など、、、
人生の知恵となる情報は数少なく、消費的で無駄な情報に時間を吸い取られているのではないでしょうか。

 

「教養」という言葉は意味としては浸透しているものの、その本質が何なのかを軽視されている気がします。
ここで紹介されている本を1冊でも手に取り、普遍的な知恵を手に入れてみませんか。

 

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ABOUT ME
るにお
一級建築士。 大手住宅メーカーで設計士として30件以上新築戸建てを手がける。 「地元川越の魅力をもっと伝えたい!」という思いから、ランチブログを開設。 現在はゲストハウス作りに奮闘中。